父が癌を患っていると分かった時には既に深刻な段階でした。

気功で体の不調が改善することを体験していた私は、父を少しでも楽にしてあげたくて、気功を少し教えていただき、試してみました。父は効くと言って喜んでくれました。

もっときちんと習いたい、そう思って気功の先生を探しました。

そのときにレイキに出会ったのです！　「これが私が望んでいるものだ！」と思いました。

早く習いに行きたかった。

父もそれを望んでいたのですが、様々な事情から、やっと習いに行けたのは父が亡くなる９日前でした。

受講予約の日には父の容体がかなり悪く、看病をしていた母も伝法灌頂を受ける大切な日。

キャンセルすべきかとの思いも心をよぎったのですが、行くことに決めました。

父が私をレイキに導いてくれた気がしたから。

「レイキを習いに東京まで行ってくるね。」と言ったら、父はゆっくりと大きくうなづいてくれました。

実家に戻り、早速父のどんどん大きくなる癌の上に手を当てました。

レイキはきちんと入ったようです。父の体が反応して……痛かったのです。

残念でした。

父にはほとんどレイキをしてあげることはできませんでした。

もっと早く習っていたら……。

でも、父の病気が私にレイキを教えてくれた。父が私をレイキに導いてくれたと思えるのです。

きちんとレイキを習いたい。

父のためには役立てられなかったけれど、他の家族やいろんな人のために役立てたいと、そう思いました。

父がそう導いてくれたと思っています。